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(平成22年12月2日「おふくわけ」) 少し気取ったような言葉を使ってみたくなるときがあります。宴会や会合での挨 拶のときなどに、「ああ楽しい時間だなぁ。」という気持ちを上手に表現される方 がいらっしゃると、楽しさが増してくることがあります。良かったなぁという気持 ちに沿うような話し方ができるようになりたいと思います。 「おすそわけ」と同じような意味で、「おふくわけ」という言葉があるみたいで す。広辞苑によれば、「ふくわけ」(福分)『祝賀の物また貰い物などを分けて他 人に与えること。おふくわけ。福渡し。』とありました。 「こんな朝食、あの方にも、この方にもお福分けしたいな……」(辰巳芳子著 「味覚日乗」ちくま文庫)どんな朝食かというと「一枚の香ばしいトーストを熱々 のコンソメで食べる。合の手に、ひんやり・つるりとした大根の甘酢漬けをするっ と口に運ぶ。」とあります。大根の甘酢漬けは、ふろふき大根の残り物からの転用 だそうです。三杯酢程度がよろしいようです。拙い読書が、お福分になればなあ。 |