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(平成22年11月11日「文字を音読」) 小学校ニ、三年生の頃、意味もよくわからないのに、大人びた言葉が不意に口か ら出てしまうことがあったように思います。 覚えているのは、銭湯に行く時に、なぜか口ずさんだ歌は、「吹けば飛ぶような 将棋の駒にぃいい〜」西條八十作詞、船村徹作曲の「王将」だったりして、周りに 笑われたことがありました。子どもには不似合いの選曲だったのだと思います。 「あの時期は、おぼえざるを得ないらしい。」(小林秀雄、岡潔 著「人間の建 設」新潮文庫)「昔は、その時期をねらって、素読(そどく)が行われた。」 素読というのは、「書物の意味や内容は考えずに、ひたすらその文字を音読する こと。」らしいのです。 意味や内容がわからなくても、子供には難しそうな本であっても、ただ、文字を 音読することが大事な時期があるようですね。ひらがなが読めるのであれば、ふり がなをふってあげて、声に出して読ませてあげることが愛情のひとつになるかも。 |